みなさんこんにちは。SUNNYです!
格闘技観戦が趣味である私が、本日よりUFCなど格闘技の試合の感想をこのサイトにて書かせていただきます。
第一弾は昨日行われた「UFC295 プロハースカvs.ペレイラ」について!
ますこの大会の予備知識を簡単に説明させて頂きます。
今大会はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われた今年13回目のナンバーシリーズ(大規模)大会です。
⒞ESPN
大会を締めくくるメイン試合を任されたのはライトヘビー級1位 イリー・プロハースカと
同3位 アレックス・ペレイラ!
⒞ESPN
この戦いは今年7月に前王者のジャマハル・ヒルが王座返上したことを受け組まれた戦いです。返上の理由はケガによる戦線の長期離脱によるものですが、これを受け空位となった王座をプロハースカとペレイラが争う形となりました!
プロハースカは日本のMMAを追っている人なら知っていると思いますが元RIZINファイター!
なんと2015年のRIZIN最初の大会から参加しており、累計13回も試合をしています!
2019年にはRIZINライトヘビー級の王座を獲得しており防衛にも成功しているんです。
彼自身はチェコ出身ですが日本の「宮本武蔵」や「侍文化」に深くほれ込んでおり
なんとちょんまげ姿で試合に出たり、五輪書を読み込んでいたりと我々日本人よりも日本人なんです!笑
⒞RIZIN FF(日本のRIZINで戦うプロハースカ)
戦い方もとても面白く、ガード全捨ての独特な構えでズンズン相手との距離を詰め強力な打撃を繰り出しKO勝利を量産!
いつも相手の打撃を食らいピンチにはなるが、なぜか勝っている…。そんな選手です。
2020年にRIZINを飛び出しUFCに参戦。超強豪相手に2連続KO勝利を飾り2022年には王座に挑戦!
王者 テイシェイラの老獪な技術に苦しめられ「このままだと判定負け…」という思いが見ている人全員によぎる中、試合終了直前に一本勝ち!王座獲得に成功した。
しかし2022年の12月右肩に大けがを負い、自身の階級を停滞させたくないという理由から王座を返上。治療やリハビリに励むこととなった。そして今日、1年5か月ぶりに復帰し返り咲きを狙った。
⒞UFC (UFCライトヘビー級ベルト獲得したプロハースカ)
そんなイリーの前に立ちはだかるのがアレックス・ペレイラ!
ペレイラはもともとキックボクシングの団体「GLORY」の出身であり、類まれなる体躯と
天才的な打撃で団体初の二階級同時王者となっている。そのキャリアを活かし2021年にUFCデビュー!デビュー戦を飛び膝蹴りでKO勝利を飾ると、二戦目にミドル級ランキング4位のストリックランドと対戦。ここでも天才的な打撃を見せKO勝利!
そしてわずかUFCでの試合を二戦で、アデサニヤの持つミドル級王座に挑戦することとなった。アデサニヤとはキックボクシング時代に二度対戦して二度勝っている相手である。1Rに打撃を効かされる場面はあったが最後のラウンドである5Rに左フックを当て逆転のKO勝ち!王者に輝いている。
⒞UFC
その後アデサニヤにリベンジを許してしまうものの、階級を上げた今年7月の戦いでは元王者のブラホビッチに僅差の判定勝ちをおさめ、ライトヘビー級でもタイトル挑戦の有力候補に名乗りを上げた。
前述した通りキックボクシングで培った唯一無二の打撃技術を持っており、多くの選手がペレイラの打撃に沈んできた。彼の性格的なところを記載すると、彼は感情を表に出すことが非常に少なく、無表情すぎるとMMA界隈では愛のあるいじりをされてきた。その分たまに見せる笑顔がキュートで多くの日本人女性の心を掴んだとか掴んでないとか…
⒞UFC
試合前の会見や顔合わせからお互いにリスペクトを持って接しており非常に好感的だった!
しかし勝者は一人!しかもおそらくKOで決着のつく試合!心して見る必要があった。
それでは試合を振り勝っていこう。
1R開始、お互いオーソドックスで構える両者。序盤から目立ったのはペレイラがプロハースカのふくらはぎを狙った蹴り。通称カーフキックと呼ばれる攻撃だ。これによりプロハースカはバランスを崩し転倒する場面も見られ、足へのダメージも蓄積していたように思える。しかしプロハースカはそんなことはお構いなしに前進していく。1Rの中盤にはタックルと打撃のミックスによりテイクダウン(相手を寝かせて自分が相手の上に覆いかぶさる動き)に成功する。上からいくつか打撃を浴びせるが決定だとはならない。
勝負は2R目に突入する。ここまでプレッシャーをかけているのはプロハースカの方で、ペレイラはあまりパンチを繰り出さない。おそらくガードが疎かなところがあるプロハースカに先に打撃を打たせカウンターを狙っていたのだろう。しかしプロハースカのスタイルは誰もまねできないようなスタイルで、間合いをどんどん詰めていきいい打撃をペレイラに当てていく。打撃の名手二人の打ち合いはマジで痺れた!
⒞UFC Canada
そして決着の瞬間が訪れる。2R終盤、プロハースカの右ストレートがペレイラにヒット!
下がるペレイラをプロハースカが追いかける。そしてペレイラはコーナーを背負う形となり一見ピンチに思えた。しかしここでも天才的な打撃技術を見せ、後退しながらプロハースカの打撃を間一髪でかわし今度は右フックをお返し!プロハースカは腰から崩れ落ちてしまう。なんとかペレイラにしがみつき延命をしようとするプロハースカ。しかし側頭部にペレイラに殺傷能力の高い肘うちが襲い掛かり、プロハースカが後ろ向きに倒れたところでレフェリーが間に入り、試合はストップ!ペレイラの2RKO勝ちとなりライトヘビー級新王者に輝いた。
⒞UFC Español
ペレイラは今回も素晴らしい技術を見せ、ファンたちを驚かせた。プロハースカがKO負けの後すぐに立ち上がったため、一部では「ストップが早かったのでは?」という意見も出たが、プロハースカ自身が「ストップは正しかった、すでに失神していたと思う」と発言しストップは正しいタイミングだったと分かった。
プロハースカは試合後、「学ぶ機会を与えてくれたペレイラありがとう」「更に強くなって帰ってくる」をプロハースカらしい素直で前向きなコメントを残した。 一時は選手生命を脅かすほどの怪我を抱えていたが見事に復帰して見せた。今回勝つことは出来なかったが彼の今後を追い続けたいと思う。まあ彼自身ユニークなキャラクターをしているので否が応でも気になってしまうのですが…笑
私自身はプロハースカを応援していたので悲しい気持ちになったが、ペレイラには拍手を送りたい。彼がこれまでにしたことはとてつもない偉業の連続である。世界有数のキックボクシングの団体「GLORY」での二階級制覇。そして世界最高のMMA団体「UFC」でも二階級制覇を成し遂げてしまったのだ。しかも彼はMMAで11回しか試合をしていないのだから驚きだ。格闘技の天才である彼は今後何十年にもわたって語り継がれるレベルの選手になる可能性を秘めている。そんな選手をリアルタイムで見られていることは非常に幸せだ。
素晴らしい戦いを見せてくれた二人に改めて感謝したい。ありがとう!
⒞UFC Canada
さてメインイベントはペレイラの勝利で幕を閉じたが、その前に行われていたセミメインイベントにも注目したい。
セミメインイベントはヘビー級の暫定王者を決める一戦だ。
争うのはヘビー級ランキング2位のセルゲイ・パブロビッチと同階級4位のトム・アスピナルだ。両者ともに生粋のフィニッシャーでありとんでもない爆発力を誇る。
⒞ESPN
パブロビッチはこれまでの18勝の内15勝がKO勝利であり、6連続1RKO中である。191cm、118kgから繰り出される拳で相手の心をへし折ってきたファイターだ。
対するアスピナルも14勝の内、11回のKO勝利を納めておりKO率の高いファイターだ。パブロビッチと違う点は一本勝ちもこれまでに3回おさめている点だ。UFCでもランカーのヴォルコフ相手にアームバーで一本勝ちしている。
そして最も違う点は「スピード」だ。パブロビッチはヘビー級らしくスピードこそないが威力のある打撃を出すのに対して、アスピナルはヘビー級と感じさせないステップを踏み、まるで軽量級のようなスピードのパンチを出してくる。このあたりの違いが勝負の分かれ目になるのではと予想するファンが多かった。
⒞UFC
それでは試合を見ていこう。この2人もメインの2人と同じくいがみ合ったりはせずリスペクトを持って接していた。試合直前にはこんな事もしてしまうほど↓。
握手やグローブタッチをするのが通例だがお互いの肩に手を置く中々見ないスタイルだ笑
⒞UFC Español
この戦いは序盤から動きのある試合となった。先に当てたのはパブロビッチの方だ。
じわじわと詰めていき打撃の打ち合いの中で左フックをヒット!追撃をかけようとしたがアスピナルに致命的なダメージは無かったため深追いはしなかった。それから30秒後状況が一変する。前述したとおりスピードではアスピナルに分がある。そのアスピナルが高速の右フックがパブロビッチの側頭部を捉えパブロビッチは力なく倒れた。その後倒れていたパブロビッチに何発か追撃したところで試合終了となった。
⒞UFC on TNT Sports
ヘビー級は一発いい打撃が当たってしまうと即勝負がついてしまう。そんなヘビー級の良さが詰まった試合になった。勝ったアスピナルはヘビー級暫定王者となり正規王者との統一戦に挑むことになる。現在の正規王者はMMA史上最強のジョン・ジョーンズ。彼との対戦はいつ実現するのか。アスピナル自身も「夢の戦い」と発言しておりこのビックカードには世界中から大きな期待が集めっている。
⒞UFC(現UFCヘビー級王者 ジョン・ジョーンズ)
今回はメインもセミメインもフィニッシュとなり、大会全体を通しても決着がはっきり着いた試合が多かった。生配信で見ていた人も非常に満足できたのではないか。他にもディエゴ・ロペスの躍進やジェシカ・アンドラーシの復活など話せばきりがないがここまでにしておきます笑
ともかくUFCは今大会も未来につながるいい興行だったし、格闘技の良さを再確認できた。
次のUFCは来週のアレンvsクレイグ!そして1か月後にはUFC296エドワーズvsコヴィントンも控えている。この試合たちに胸を躍らせながらまた1週間頑張っていきましょう笑
ではまた👋
⒞UFC(次の大会のポスター)
執筆:SUNNY
6年ほど前から格闘技を見始めて今ではUFCやRIZINなどの大会を追っています。好きな選手は堀口恭司やダスティン・ポイエー!格闘技を最近好きになった人でも分かりやすく読めるようなブログを書いていきます。みんなで一緒に格闘技を楽しみましょう!
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